幸運の白龍 No.0157 19.08.01

幸運の白龍_________No.0157__19.08.01
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季節の野菜を
たくさん召し上がっていただける
創作中華料理店

今日のメニュー
● 秘伝のレシピ
● 軽減税率に向けた準備をします
● 「ホワイトドラゴン祭り」開催!
● 8月の季節メニュー
● メルマガ会員様へ8月のサービス
● 8月の営業予定

● 秘伝のレシピ
先月、とても久しぶりに元アルバイトスタッフが御家族と一緒に飲みに来てくれました。彼女は大学1年生から卒業まで働いて、卒業後も人手が足りない繁忙期の白龍をいつも気にかけてくれて助けてくれた人です。そんな彼女も就職してもう6年ほど。調理人シノサンが、2階フロアで彼女と話して降りてきて、会計時に「今日はありがとう。主任!主任!」と彼女に向かってからかうので「なにそれ?」と平野がたずねたら
「Sさんいまの会社で主任になって人事で面接も担当しちゃってるんだって!」
「へえ!そうなんだ。責任重大じゃない」
しのさんの「よっ主任!」に『も~やめてください』という振りで笑う彼女。

18歳で初めてのアルバイトで白龍にきて、当時は仕事に対してもはじめは消極的なのかな? 年齢らしいな? でも長く付き合っていくと実直で勤勉で、全面的に信頼するようになっていった。自分で選んだ就職先で地道に頑張ってるんだなあ、とご飯を食べながら考えてたら「鼻の奥」にツンときてしまったのでした。先月末で「お客さんを呼ぶ男」と呼ばれていた学生スタッフが白龍を卒業したことも重なって、親のような気持ちで想像したらちょっぴり泣けそうな気がしてきました。

ちょうど、作って冷ましておいたラー油を試食して鼻にツーン、喉にカーッときたところ。
「今回のラー油は白飯に合うなー。ウマいが辛い! ウマい、でも辛い。ウマ辛い」と目頭を大げさに押さえたりして。

このウマ辛いラー油は客席に置いてある自家製ラー油です。今までは10年ほど学び舎として通っていた四川料理教室の先生のラー油がとても美味しくて、何年か前からそのラー油を仕入れておりました。先生のご引退により今回から自身で作ることになりました。残念ながらラー油作りをすべて伝授していただくまでには至りませんでしたが「匂い、味、よく吟味して研究しなさい」との教えだったので、思いだしながらSNSや専門雑誌の知識も用いて目指す味となるようもっと微調整して白龍の餃子やスープに合うラー油を作りたい。隠し味のスパイスなどをもっと聞いておけば良かったなあ。
ウマ辛い自家製ラー油の写真はこちら。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-08-01/#Anchor-80000

レシピの伝授について、こんな話がありました。先日東京オリンピック開催を一年前に控えてテレビで特集がありました。その中に、1964年の東京オリンピック開催時、選手村食堂の料理長に抜擢された帝国ホテルの有名シェフ「村上信夫」さんが、オリンピック会期中に提供する延べ60万食を見込んで各国の選手やお客様に満足のいく料理をだせるようにと門外不出のレシピを惜しみなく記して全国から選抜された料理人約200人余りと共有したというエピソードが流されました。そのことに感謝し、いまも尊敬の念を抱いている料理人達がいるそうです。この時に導入された冷凍食品をきっかけに、各ホテルにも冷凍庫が広まり、冷凍技術や解凍調理技術が発展していったというようなことが記載されたブログをみつけました。

「冷凍食品エフエフプレスより」
https://frozenfoodpress.com/2017/07/24/olympic-menu-1964/

ベテランの調理人にとって自分が大切にしてきたレシピは生命線であり、貪欲に成長していく弟子たちにいつ伝えるか、引き継ぐならばそれは門外不出、いわゆる社外秘扱いでもあり・・・厳しい師弟制度の中でさえ簡単に教えてもらえるものではなかったようです。ソースを味見されて隠し味を見破られないよう、客席から戻って来た皿や作り終えた鍋肌にすぐ洗剤をかけちゃう! とか、そんな話も聞いたことがあります。

白龍トマト館はそんな殺伐とした職場ではないですけど。

1964年の東京オリンピックをきっかけに日本の食文化が広がって発展した大きなきっかけになったということですね。2020年の東京オリンピックはどんなことが起こるかたのしみです。

レシピの話ですがYouTubeやGoogleで検索すると今は調べたいことの手掛かりには困らない。。。ラー油の作り方も調べればいくらでも出てくるのですが、情報が出てきすぎてその中から好きな風味、辛さに必要な材料を選んでいくには、作ってみるしかないのです。

一度では上手くいくはずもないので、八角を少なくとか唐辛子は甘さも含む韓国産も入れるといいとか、結局自分で色々試してみないと納得のいくものにたどり着けない。味見しすぎて目指してた味がなんだったか解らなくなってきたりして(笑)。そうやって時間と沢山の材料を使って完成した自分だけの配合だと思うと、それを簡単に教えたくない気持ちにもなりますよね。

今回のラー油作りはうまくいきました。

白いご飯にこのラー油とニンニク醤油をひとたらしするとご飯がすすんでしまいます。皆さんもよかったらラー油とニンニク醤油を白いご飯に掛けてみてください。どこそこのラー油が絶品だよ、などの情報がございましたら平野にも是非教えて下さい(*^_^*)。

● 軽減税率に向けた準備をいたします
先日参議院選挙の結果がでましたね。18歳で選挙権をもった大学1年生のアルバイトスタッフが、政党のマニフェストを検索したりしていて、与えられた権利をきちんと反映させようと思っているところにとても好感がもてました。10月には予定通り消費税のUPと軽減税率の導入が控えております。お付き合いのある小売業者さんや、知り合いのサービス業者さんも準備を始めているようです。

白龍トマト館は現在お持ち帰り商品も提供していて、税込価格で提示しているのでそのあたりの対応もしなくてはなりません。また、様々な原料価格の改訂にも2年ほど現状維持で耐えてきたので、価格のほか提供するメニューの見直しをして、税抜き価格での表示に変更させていただく予定です。早めに具体的な変更期日をご提示すべきなのですが、準備がいつ整うかまだ未定なので、決定次第ブログにてお知らせさせていただきますことをご了承ください。

なにとぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

● 「ホワイトドラゴン祭り」開催!
今年もやります。
8月8日は開店記念日です。2002年にここ江原町店舗を開店いたしました。
このたび日々応援してくださる皆様に感謝の気持ちを込めてご用意しました。暑い最中のご来店の際にちょっぴり幸福感を感じていただけたら幸いです。

企画第一弾!!
8月7日(水)~10日(土)の4日間は「剥き甘栗」を差し上げます。
お会計時にレジでお受け取りください。

企画第二弾!!!!
8月21日(水)~(品切れ次第終了)限定仕込み25食。(御予約枠は別)
「フカヒレ姿煮定食」「フカヒレ姿煮タンメン」をそれぞれ1980円(税込)でご提供いたします。
フカヒレとはフカ(鮫)の鰭(ヒレ)のこと。高級食材と言われながらも格安で食べられる店もあったりして品質によって価格は様々ですよね。

1980円を高いと感じるか安いと感じるかはお客様次第ですが、年に一度の開店記念祭ですからご宴会やご会食で2800円前後(一枚)でご提供しているのと同じものを召し上がっていただきます。

約50g~55gの尾ヒレを仕入れてこれを煮込むための濃厚なスープを贅沢に使って仕上げます。
ご予約なしでの店頭売りは今回少なく25食と数に限りがございます。ゆえに会員様の特典としてご提供は21日以降、8月末日までとなりますがご予約を承っております。

ご予約は8月1日から受付させていただきますので、ご来店の日にちと時間、フカヒレの枚数をご注文下さい。

● 8月の季節メニュー
砂肝と甘長唐辛子の冷製 492円(税込)*価格改訂があれば変更することがあります。
鶏の砂肝と甘長唐辛子、長ネギを特製の醤油ダレに浸したおつまみです。
スライスした砂肝のしゃりしゃりとした食感がくせになります。
写真はこちら。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-08-01/#Anchor-85000

● メルマガ会員様へ8月のサービス
前述のとおり、会員様は限定フカヒレ姿煮定食またはフカヒレ姿煮麺を優先的にご予約承っております。ご予約いただいたフカヒレは8月21日(水)~8月末までにいらしてくださればサービス価格期間と同じ内容で会員様にご提供いたします(*^_^*)。
ご予約は1日からお電話で承っております。

● 8月の営業予定
今月は5日(月)、6日(火)に連休させて頂きます。
また、祝日月曜の12日(祝月)は営業日いたします。
代休として翌13日(火)はお休みです。
お盆休み中で13日にご来店を予定されていたお客様には申し訳ございません。
その他は通常通りの営業となりますのでよろしくお願いいたします。
HPに営業予定カレンダーがございます。ご確認ください。
http://bit.ly/tomatancal

次号は2019年9月1日(日)に配信予定です。
配信エラーにより、届かないことがございます。
2日間過ぎても届かない場合は
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幸運の白龍 No.0156 19.07.02

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創作中華料理店

今日のメニュー
● 赤紫蘇を重ねる
● 7月の季節メニュー
● メルマガ会員様へ7月のサービス
● 7月の営業予定

● 赤紫蘇を重ねる
調理のシノさんがランチタイム後の休憩時間にコンビニエンスストアで「タピオカミルクティー」を買って戻って来ました。普段甘い物に積極的でないのに珍しい~。学生アルバイトスタッフ2人との会話で「今のタピオカブームってすごいね!」と流行りのお店などの情報を聞いてたら、食べて? いや飲んでみたくなったそうな。

何年か前にタピオカが流行った時、コンビニエンスストアで購入したタピオカミルクティーを飲んだら、ミルクティーを随分吸収してしまったタピオカは弾力もなく寝ぼけた食感で、あんまり美味しくなかった。そしてそれは、白龍のデザートである「タピオカココナッツミルク」をオーダーミスで作ってしまって、営業終了後まで放置されたそれをもったいないからと食した時の食感とそっくりだったことを憶えています。今は時間が経ってももちもちしているタピオカに進化しているのです。

シノサン感想第一声は「これタピオカじゃない? なくない?」

「それって・・タピオカではないってことですか? シノサン?」

しきりに原料表示を見ているのでした。

そもそもその原料はキャッサバの芋で、その澱粉質から作られています。タピオカ粉は加熱加工処理によって片栗粉のような粉状にしたり、いま流行りの丸くて可愛い球状にしたりして日本に輸入されています。皆さんがよく目にして飲んでいるタピオカミルクティーなどは、カラメル色素を混ぜ込んだ大粒タピオカを使用しています。

また、ラーメン店の麺の弾力を出すためにタピオカ粉を混ぜたり、ドーナツ有名チェーン店のもちもち感をうたう商品に混ざっていたりと、原材料の一部としての使い方もたくさんなされているようです。

再ブームの現在、並んでも買うという有名ショップのタピオカはミルクティーにこだわりがあったり、濃い抹茶ラテに入っていたりして、ずっと美味しいそうです。

もちもち、ぷにぷにはこんにゃくのようで、ヘルシーなイメージですが、実は芋の澱粉質ということで糖質も豊富、おまけにミルクティーなどに入れるタピオカは茹でたタピオカが固くならないようにシロップで味付けされるのでカロリーも高い高―い! タピオカミルクティー一杯の平均カロりーは300~400キロカロリーだそうですよ。梅雨があけたら夏本番。つい冷たい飲み物を多く取りがちになりますが、タピオカミルクティーをゴクゴクはご注意、ご注意!

ところで今回のブームで白龍にも影響が出てきております。

普段通りに発注できていた「タピオカ球状」が、「輸入元の会社に在庫がないんです」と品切れのお知らせを受けました。白龍でも、食後の人気デザート「杏仁豆腐」を抜いて最近は「タピオカココナッツミルク」のご注文がおおくなっていますから、入荷待ちとなる日も遠くないかもしれません。そしてなんと学生街江古田駅近辺に2件もタピオカ専門店が出来ると聞いて「もうやめてー!」と叫んでしまった平野でした。

さて、「旬」をトレンドで言えばタピオカですが、「旬」を季節ととらえれば「赤紫蘇」はこの時期の食材のひとつ。今年は人手が間に合わないこともあって、「実山椒」や「ラッキョウ」などの短い出盛りを見逃してしまいました。ここひと月~予定2カ月くらいの間、手伝ってくれるコックさんが来てくれることになって、少しゆとりが出来たので「赤紫蘇漬け」を仕込むことにしました。

この時期出盛りの青梅、南紅梅、赤紫蘇はジュースにしたり干して塩漬けにされることが多いですよね。白龍ではママさんがおにぎりの海苔がわりに巻く用に赤紫蘇を塩漬けにします。何に使うのかって聞かれますが、これについては完全に「まかない」。自分達が食べる用です。冬の高菜の塩漬けとならんで、赤紫蘇の塩漬けもまたとってもおいしい白飯のお供なんです。

ホカホカの白飯に味付け海苔のように赤紫蘇の塩漬けをのせて箸でそっと巻く。巻いた分だけのご飯を頬張る幸せ♪ ご飯より紫蘇の量が勝ると、白飯だけもう一口欲しくなって、白飯をもう一口とするとまた赤紫蘇の塩分が恋しくなるループ。よく売っている「紫蘇入り梅干」に入ってる赤紫蘇は小さくてクシャクシャに漬かっていますが、購入して自家製で漬ける赤紫蘇はまず流水でざぶざぶ洗いタオルで水気を取って大きな葉から小さな葉まで広げて塩と交互に丁寧に重ねていきます。

梅酒が「氷砂糖・梅・氷砂糖・梅・酒」の順番ならば、赤紫蘇の塩漬けは「塩・赤紫蘇・塩・赤紫蘇・塩」の繰り返し。

塩加減が大事で、塩と赤紫蘇を重ねる際には、つい塩が見えるように振ってしまいがちですが、物足りないかな?というまばらな振り加減で丁度いいのです。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-07-02/#Anchor-74000

塩水で漬ける方が一般的とも聞きましたが、ママさんがずーっとこのように漬けているから、私もマネして同じように漬けています。

ママさんの塩加減は、山形にいる義母の漬けものがとても美味しくて、それを目指して今日に至るそうです。

「いい塩梅(あんばい)」とはよく言ったもので小茄子漬けとか、ぬか漬けとか、浅漬けとか、塩加減は教わって出来るものではないですね。味覚を試されているようなさじ加減は、母が義母を真似たように、私は母の味を真似て、経験を重ねると自分の塩梅が出来るのでしょう。「いい塩梅の漬けものが何回出来たかな」と数えるうちに、旬が終わってまた来年。

赤紫蘇の他に今は白瓜などもたまに浅漬けにしますが、これらは、ランチタイムの定食や、白飯や炒飯の付け合わせになることがありますのでご賞味ください。

● 7月の季節メニュー
夏は葉物が比較的少ない季節ですが、お野菜はたっぷり食べたいですね。

・空芯菜の炒め 880円(税込)
他に「あさがお菜」という名前で売っていたりしますが、ニンニク、オイスターソース、青唐がらしなどで調味して食べて頂きます。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-07-02/#Anchor-74500

・つるむらさきの炒め 880円(税込)
こちらも空芯菜と同じような炒め方です。葉のもつ独特なぬるぬるとしたねばつきも、炒めるとおひたしより食べやすくなります。

・色々野菜の塩炒め 1380円(税込)
根菜を中心とした色々な種類の野菜をあっさりと塩ベースで食べていただきます。彩りが良く、テーブルにお出しすると「わあ♡」と声が上がることがあってこちらもちょっと嬉しくなる炒め物。

これらのメニューの中から一種類を週替わり、もしくは10日間くらいの間隔で変えて御提供していきますので、野菜炒めを食べたいかたは店内のおススメメニューをご覧ください。。

● メルマガ会員様へ7月のサービス

メルマガ会員様への今月のサービスは、人気のミニ杏仁豆腐を一グループに2名様まで提供いたします。スマホにこのメールマガジンを表示させるか、プリントアウトした「幸運の白龍」をスタッフにご提示下さい。

● 7月の営業予定
今月は8日(月)、9日(火)に連休させて頂きます。
また、祝日月曜の15日(祝月)は営業日いたします。
代休として翌16日(火)はお休みです。
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こんにちは、キタです。

文藝春秋に『令和とは「うるわしき大和」のことです』と題された文が掲載されていたので、それを読みながら飲もうと奈々子さんにビールを頼みました。そのとき一緒に何かいいつまみもと頼むと「角煮あえやっこはいかがですか?」という。

しばらくしてよく冷えた生ジョッキと角煮あえやっこが来ました。
写真はこちら。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-06-01/#Anchor-73000

読もうとしていた文章は国文学者の中西進さんの書いたものです。「令和」という元号を考えた人と言われている人です。面白く読みながらいただきました。

中西さんはとてもユーモアのある方。こんなことを書いています。

——

天の命令を受けるのは天子です。日本の天子は天皇で、天を祀ります。その天子が、自分では手の回らない仕事の役の代りを頼んだのが役人で、役人が組織したものが内閣です。天子が天を祀るときにひらめいたものを元号に落とし込むわけですから、考案者が名乗り出ることはありえないのです。

考案者とされている中西という人は、一般国民ですから、役割があるとしたら税金を納めるくらい。そんな国民が天皇の命を受けるというロールを受け持つはずがない。天皇の命を受けたのに、考案者と名乗って表に出る人間がいてはおかしい。中西という人は、そうおかしい人ではありません。(笑)

そういう、おかしいことは言わない方がいいのに、元号の決定について経緯が新聞等につまびらかに載っていてわが目を疑います。新元号の制定に関わった役人が話してしまうのでしょう。私の理想からはだんだん遠のいているというのが正直な感想です。

文藝春秋2019年6月号 『令和とは「うるわしき大和」のことです』から p.134-135

——

こんなことを書きながら実際にはこの中西さん、歌会始に天皇から特別に呼ばれて和歌を詠んだりしたことがあるのです。きっと元号についても詳しいのでしょう。元号の最初は中国、前漢の「建元」でした。B.C.115の頃です。つまり「元号を建てる」という意味の元号が第一号だったのです。ちなみに日本の元号第一号は、きっとあなたもご存じでしょう。大化の改新の「大化」です。

角煮あえやっこは上に載った具が多いので豆腐がたわんでいます。豆腐を箸で崩して具材を載せて口に運びます。角煮、ネギ、キュウリ、ザーサイが、豆板醤とラー油でできたタレでまとめられています。はじめのうちは区別できたネギ、キュウリ、角煮、豆腐の味が口のなかで渾然一体となっていきます。

ビールをゴクッ。

なぜこんなにおいしいと、一度目をつぶり、カッと見開いてしまいました。文藝春秋は脇に置いてしばらく食べることに集中しました。読みながら食べるのはもったいないと思わせる味です。味覚だけを堪能しました。あっという間にビールと角煮あえやっこがなくなりました。

さて、次は何を頼もうかと考えました。最近は暑い日が続くので、そろそろ冷やしトマト麺が食べたいなと思ったら、奈々子さんが来ました。

「冷やしトマト麺ありますか?」

「最近始めました。では冷やしトマト麺ひとつ。お飲み物は?」

「紹興酒にしようかな」

「ボトル入りだと冷やしてあるのをご用意できます」

「いつものロックとは違うの?」

「氷も用意できますが、もとから冷たいので薄くならないですよ」

一人でボトル一本はどうかなと思ったけど、酔ったら酔ったでええわと思い、「冷やしボトルカメ出し紹興酒」を頼みました。

今年の冷やしトマト麺。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-06-01/#Anchor-73500

このさっぱりしているのにしっかりと味を感じる冷やしトマト麺。このおいしさは食べない限り理解不能でしょう。サイコロ大のトマトとネギとキュウリとパクチーと豚のスープと、ちょっとだけラー油が混ざると、なんでこんなに美味しいのでしょう。

「天子が天を祀るときにひらめいたものを元号に落とし込む」はずなのに、なぜか中西と言う人が元号を作ったことになっているという謎も、理屈の上では理解不能ですが、人間は必要があれば常識や理屈を超えていくものです。

さっぱりしているのにしっかりと味のある理屈を越えた冷やしトマト麺を、今年も堪能できる幸せをわたくしは「冷やし紹興酒」とともに噛み締めました。

キタでした。
大層酔っぱらってももう令和。ではまた、さるまた、No matter ヒック。

● 6月の季節メニュー
とうもろこしと豚挽き肉のレタス包みを今年も始めました。
写真などはこちら。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/menu-seasonal-cornandpork/
大は1380円、小は880円です。

● メルマガ会員様へ6月のサービス
メルマガ会員様への今月のサービスは、1グループに2杯、レモネードを除くソフトドリンクを提供いたします。スマホにこのメールマガジンを表示させるか、プリントアウトした「幸運の白龍」をスタッフにご提示下さい。

● 6月の営業予定
6月11日(火)に臨時休業させていただきます。その週は月曜火曜と二日お休みとなります。
その他は通常時間で営業いたしますのでよろしくお願いいたします。

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